咖啡场景
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投稿者
小坂章子
since
2015-06-25
  • 珈琲がそこにあるだけで、
  • いつもの日常が豊かにふくらみ始めていく。
  • そんな珈琲まわりの徒然話を日本よりお届けします。
  • ブルーボトルコーヒーへ行ってきた(1)

    2015年5月、話題の
    『ブルーボトルコーヒー清澄白河ロータリー&カフェ』へ。
    もう行列なんてないだろうと高をくくっていたら、
    日曜日だったうえに、前日にテレビで紹介されたとかで、
    開店直後にも関わらず行列が2列ほど。

    じっと待つ間、周囲を観察したところ、
    感覚としてコーヒーに詳しそうな人はおらず、
    「どうする?、せっかくだし待ってみる?」
    「うん、いいよ?、コーヒーの味なんてわかんないけど」
    というような会話が聞こえてまいります。
    カップル、女子友、母娘。私のような独り者は
    驚くほど少なくて、“連れカフェ率”が高い。
    しかし、ぼーっと待つ間、直射日光が全身に。
    避けようにも帽子すら持っていなかったので、
    ひたすら前の人の日傘に密着。
    そこに生まれるわずかばかりの日陰のおこぼれに
    首だけ射し込み、何とかしのいでいましたが、
    じりじりとしか進まぬ行列の最中、ずっとその態勢でいるのも
    悪い気がして、しまいにはアラブの女性のごとく
    持っていた黒いタオルを頭からかぶり、
    顔を隠しながら並んでいました。
    没個性。
    いいのだ、行列に並ぶのはやはり恥ずかしいもの。

    さてブルーボトルコーヒーの店先には、
    警備員の方が配置されていました。
    ちょっと若い感じのロン毛(流行遅れでしょうか、この
    フレーズ)の男性がゆるい感じで私たち行列者を
    見つめては、ときどき所在ない様子で
    店の入口と行き来しておられます。
    ほほう、さすがブルーボトル。
    警備の人までファッショナブルな現代風を選んだのか?
    それとも警備会社に依頼がきた際、いちばんの若手の
    彼に白羽の矢が立ったのか?
    「俺たちにはコーヒーの味なんてわかんねえからよ、
    お前、行けよ。わけーんだし」
    「いや、俺もわかんねえっすよ、缶コーヒーしか
    飲めないっすもん」
    そんな会話が交わされたのではなかろうかと
    邪推していたら、おっ、何ともう一名!
    歯並びが驚くほど良い50代後半と思われる男性が、
    ニコニコニコニコ快活な笑顔をうかべ、
    私たち行列者を見つめているではないですか。
    わー、すごいなあ、ふたりも配置されてるんだ。
    しかも、こちらの方は、警備職歴20年(想像)。
    警備員としての貫禄と安定感があり、彼と
    ふたりでいる時は若いロン毛青年も心無しか
    大船にのったような寛ぎがうかがえたのであった。

    いやー、なかなか中に入れません。
    それでもじりじり、じりじりと列はすすみ、40分後、
    とうとう念願の行列のトップに立つことができた時には、
    ちょっと浮かれた気持ちになって、
    わざわざ歯並びのいい先輩警備員さんに
    「福岡から来たんですよ」なんて、
    おのぼりさんを演出する発言をしてしまいました。
    彼もまた「いやあ、昨日の夜、アド街に出ましたからねえ、
    テレビ番組の。だから今日は昼からもっと増えるでしょう。
    今はまだ少ない方ですよ」とニカッと笑ってくれたので、
    その行列の2?3列目まで、同じ何かを共有している
    というムードに包まれたのでした。

    そうこうするうち、先輩警備員さんが、
    今日は暑いから特別ですと、本来はふたりずつ店内に
    入れるところを、3人目の私まで加えてくださいました。
    え、あら、嬉しい、いいの?
    その瞬間、若干、気持ちが高揚していたからでしょうか。
    履きなれない踵のあるサンダルが店の段差にあたり、
    ブルーボトルの店内に一歩踏み入れた瞬間、
    前のめりに転びそうになったのを寸でのところでこらえ、
    危うい「BB(略)デビュー」を果たした私。
    あそこで勢いよく転倒していたらどうなったか....
    感じのいいBBスタッフが「お、お、お客様、大丈夫
    でございますか」と駆け寄ってきてくれる、
    その前にすばやく立ち上がった私は、下を向いて照れ笑いを
    うかべながら、「時間よ止まれ」と念じた、はず。
    あー、良かった、転ばなくて。
    皆さん、入口の段差に気をつけましょう。
    具体的なコーヒーネタが一度も出ないまま次回へ。
    それでは、また来月。

    ブルーボトルコーヒーへ行ってきた(1)